2023.06.19
#199 「浩然の氣とは?(孟子)②」
1 天地にみなぎっている、万物の生命力や活力の源となる氣。
2 物事にとらわれない、おおらかな心持ち。「浩然の氣を養う」
天地の間に満ちている、この上なく大きくて強い氣のこと。これが人の心にやどると、
広く豊かで大らかな気持ちとなり、公明正大で何ものにも屈しない道徳心となる。
人間内部から沸き起こる道徳的エネルギー。これは自然に発生してくるもので、
無理に助長させず正しくはぐくみ拡大していけば、天地に充満するほどの力をもつとされる。
氣とは、元々、人間のもつ生命力、あるいは生理作用をおこすエネルギーのようなものを意味するが、
孟子はこれに道徳的能力をみいだした。
仁義に代表される徳目は人間の内部に根源的に備わっているものとし、それが生命力によって拡大されることを
「浩然の氣」と表現したのである。
*徳目: 忠、孝、仁、義、礼、智、信