2017.06.9
#18「度量と才能」
人は才能があっても度量がなければ、人を包容することはできない。
反対に度量があっても才能がなければ、具体的な仕事ができない。
才能と度量とを二つ備えることができないとしたら、むしろ才能よりも度量のある人物がよい。
特に人の長となる者にはこのほうがよい。なぜなら、度量のある人は、自分は仕事ができなくとも、人を包容して才能のある人を適材適所に任じ用いることができるからである。
これを任用(任せて用いる)という。本来的な「権限委譲(Delegation)」とは「任用」することであり、任された本人が成長発展することを意味する。従って、「任用」と「使用」は違う。人や部下は、モノではない。使って用いる(使用)では、先の成長発展は見込めず、何ら動機づけにもならない駄目な任せ方となる。
自分の後継者を選び育成(サクセッションプランと遂行)する際には、この「度量と才能」「任用」を、十分、留意されたい。