2017.07.2
#27「六中観」
以下に、「六中観」(百朝集 安岡正篤著)を紹介したい。
【死中有活】
死のような絶体絶命の場に至った時こそ、生きる道が開けてくる。死んだ気で頑張れば、開けない道はない。
【苦中有楽】
苦しみと楽しみは、表裏一体。何かを成し遂げようと苦しむ中に実は、楽しみはある。苦しんでいるその事が実は楽しみである。
【忙中有閑】
忙しい時のわずかな暇な時間に、日頃やりたいと思っていた事をやると集中した充実した時間が持てる。多忙で何かをやる暇など全くないというのは、言い訳である。
【壷中有天】
人知れず、独自の別世界を現実の中に持つこと(趣味とか信仰など)
【意中有人】
何かをする時、何か起こった時、すぐに浮かんでくる友人や知人がいる。いつもつながりのある人物を心の中に持っていることは、人生の幸せである。
【腹中有書】
いつも読みたい本があり、また教訓を引き出せる自分を導くための書、手本というものを、自分の中に備えている。つまり、常に学ぼうとする心構えがある。そういう人はどこまでも向上していくことができる。
日頃からこの6つの観を留意するならば、どんな困難なことがあろうとも神経衰弱にはならずに、精神的に参ることはない。そして、心の平安と安定、張りのある生活が保て、人生をより豊かにすることが出来るであろう。