2017.06.19
#22「人君 当令 リーダーになっても」
基本的にやっておくべき、技術や勉強は、続けなくてはいけない。
武士の時代なら、当然、君主であっても弓術、馬術、刀などの武術を日々、鍛錬しなければならなかった。こうした基本的な作業や訓練はやることによって心理的にも充足し、元気が出るものだ。「いざという時のために忘れないようにする」という意味だけではない。
リーダーが行うべき決断においてもそうした日々の行動は役に立つのである。
人の上に立つと、これまで以上に多くのことを求められる。責任も増え、人との交流も増え、時間も少なくなる。基本的な仕事を忘れた時、リーダーは大切なものを失うこととなる。
つまり、現場がわからなくなる。昔、自分がやっていた頃の古くておぼろげな記憶だけで判断するようになる。人の記憶はあやふや、しかも時代は変わる。
だから、基本的な仕事を忘れたリーダーは危うい。