2018.09.4
#89「修身斉家治国平天下」
「修己治人」を具現化するための実践的見解が「修身斉家治国平天下」である。
その意味は、己の身を修める(修身)ことによって、自分の家が斉(ととの)う(斉家)、家を斉えることによって、国が治まる(治国)、国が治まることによって、天下は平らかになる(平天下)
これを政治家や社長の立場として具体的に考えるならば、
天下(世界・世の中・市場)を平和にする為には、国(自国・自分の会社)を治めること、国をより善く治める為には、家(自分の家庭、家族・所属する部門、課、係、チーム)の人々の心を一つに斉(整)え、まとめること、家を斉える為には、自らを律して、己の身を正す、修めることである。ここで言う「修身(身を修める)」とは、自分自身を「修理」「修正」「修養」して常に正しい心と身を保つということである。
つまり逆説的に言えば、国や会社をまとめ上げる首相や大統領、社長やビジネスリーダーという立場であるのに、国民そして直属の部下や組織、家庭が、うまく行っていない、関係性が破綻している、自らの健康管理や時間管理、挨拶、礼儀、感情のコントロールや身の回りの整理整頓が、ちゃんとできないのでは、人として駄目であり、今のポスト(職位)は長続きしない、安定しないという警笛である。
だからこそ、人の上に立つ者、すべからく己の身をまず正せと、これが根本であり「修己治人」の意味するところである。