2019.08.27
#135「重職心得箇条①:佐藤一斎」
重職というものは、国家や組織の重要にして重大事を取り計るためにいる役職であるから、重役の立場にいながら、重要にして重大事を取り扱わずに、軽い仕事しかしないというのでは、重役とは言い難い。
重要、重大事などは、いつ起こるかわからない。だから、常に緊張感を持って職に当たるべきで、油断などをしてしまうこと自体が、すでに重職の適任者でないことを表わしている。そして、重職は、組織の重要にして重大事を取り計るわけだから、まずその挙動、言動から重厚にして威厳を養わなければならない。但し、この威厳というものは、即席で身に付くものではない。したがって重役になってから慌てて養うものでなく、ずっと以前から心掛けて、養成するものである。